Project Story
L+HIRAO
暮らしを愉しむ回遊空間。
ここちよい空間と時間を体感する施設。
Story
L+ HIRAOは、企業のオフィスとして使われてきた倉庫型の建物を、まるで住まいで過ごすようなここちよい時間を体感する施設として再生させたプロジェクト。ショップやカフェ、オフィスを併設し、2階にはLANDICならではの住空間が広がる。壊して新たに作るのではなく、既存の建物の構造や特徴を活かしながら、オフィス→暮らしを体験する空間という全く異なる用途の転換を成立させた。
本プロジェクトストーリーでは、企画・運用を担当するメンバーにインタビューを実施。オープンから年月が経った「今のL+HIRAO」の景色を語る。
オープンから「今」を見つめて
まずは自己紹介もかねて、プロジェクトで担った役割を教えてください。
田島 中途入社で参画し「L+ HIRAO」や「Land Bageri」のプロジェクトマネージャーを担当している田島です。街の課題をコンセプトに変えて形にしてきた前職での経験を活かし、拠点の価値向上を推進に務めています。
宮﨑 ハウスプランナーの宮﨑です。分譲マンションの提案営業を主な仕事としていますが、この場所でお客様と直接向き合いながら、店舗の日常と住まいの相談を繋ぐ役割も担っています。カフェを愉しみに来られた方が、空間の居心地のよさを通して「こんな暮らしもいいな」と自然とLANDICの住まいに興味を持っていただけるような、温かい接点づくりを意識しています。
室田 L+ 運営担当の室田です。ご来館者の対応や接客をはじめ、植物のお手入れからワークショップ運営、SNS運用まで担っています。この場所で「ここちよく、生きよう。」というメッセージを体感していただけるよう、お客様や地域の方々などをつなぐ架け橋としてと日々現場と向き合っています。
街の人々に日常的に利用されている「今のL+HIRAO」の景色を見て、率直にどう感じていますか?
田島 「街のサードプレイス」という風景が、目の前で現実になっている日常に大きな感慨を覚えます。イベントやSNSを通じて街の人たちと対話を重ねる中で、ここが単なる施設ではなく、人々の日常の愛着ある場所に育っていると強く実感しています。
室田 オープン当初の珍しさではなく、「いつものお気に入りの場所」として生活に組み込まれていることが何より嬉しいです。植物の成長のように施設全体が街に馴染んできた感覚がありますね。いつ来てもここちよく迎える現場の日常業務にも、改めて身が引き締まる思いです。


背景とコンセプト
施設をオープンして終わりではなく、「回遊空間」「ここちよい時間」というコンセプトを日々運営・維持していく上で、大切にしていることは何ですか?
宮﨑 ここは元々倉庫だった建物を前オーナーの想いごと継承し、リノベーションして再生された空間なんです。LANDICが掲げる「ここちよく、生きよう。」を形にした場所であり、天神や博多ではなく、あえて平尾という街で「この空間を楽しむため」にわざわざ足を運んでもらうことにも意味があると考えています。一時の憧れで終わらせず、訪れた方の日常に溶け込み、暮らしを少し豊かにするエッセンスになるような空間づくりを日々の接客から心掛けています。
室田 話題の建築としてオープンして満足するのではなく、日常的に街の人々が集まる「心地よい居場所」であり続けることが日々の運営の命題です。カフェやショップをきっかけに施設全体を回遊していただき、住まいや暮らしの提案まで繋げていく。イベントや対話を通じて常に新しい風を吹き込み、街や利用者の声とともにこの空間自体をアップデートしていく姿勢を大切にしています。

運営を通して見えてきた、場としての価値
運営していく中で、「この空間デザイン・仕組みで良かった」と感じるポイントや、逆に予想外だった使われ方などはありますか?
田島 実際に人の流れや利用のされ方を見ていると、設計段階で描かれていた「境界線のなさ」が、良い意味でお客様の自由な過ごし方につながっていると感じます。
ワークショップをさせて欲しい、という事業者の方も数多くいますが、なぜか自然と、暮らしや生活を彩るサービスや商品を手掛けている方々ばかりで、LANDICのコンセプトに近い方が集まる、ある意味公会堂のような場所にもなっていると感じています。
私は前職で、各課題を持った自治体や企業・コミュニティどうしを繋ぎ、新たな価値やビジネスを生み出すような仕事をしていましたが、ここでは、それが自然と行われていて、ひとつの生態系を観察するような気分にもなっています。
室田 本当にそうですね。ワンちゃんの散歩中にふらっと立ち寄ってくれた方が、まるで公園のベンチのようにのんびりと空間そのものを楽しんでくださることも多いです。お子様を自由に遊ばせていたり、グリーンに触れたりと、施設全体を一つの「大きなリビング」のように使いこなしていただけています。
オープン当初は提案側だった私たちが、今ではお客様の自由な使われ方から「こんな居心地の作り方があったんだ」と新しい発見や手触り感をもらう毎日です。

これからの未来
これからのL+HIRAOを街にとってどんな存在へとさらに進化させていきたいですか?
室田 ワンちゃん連れの方からご近所のお年寄り、空間づくりに興味がある若い世代まで、多様な人がここちよく交差する場所であり続けたいです。人と街、想いとアイディアを紡ぎ、地域内にとどまらないファンコミュニティの創造をしていきたいと考えています。
田島 平尾だけではなく、福岡という街全体の価値や暮らしの豊かさを底上げすることが私たちの真の狙いです。地域の方々に日常的に愛され、ここから新しいカルチャーや賑わいが生まれて広がっていく。そんな「街の活性化の灯」として、地域と共に変化し、息長く愛される場所へ育てていきたいですね。

今後LANDICでどんな仕事をしていきたいですか?
室田 業務をこなすだけでなく、お客様の暮らしに寄り添い「ここちよさ」を体感していただける接点をもっと増やしていきたいです。LANDICのファンを現場から増やしていけるような、温かい場づくりを極めていきたいですね。
宮﨑 「L+」での体験を通して、住まいや暮らしに興味を持つきっかけを一人でも多くの方に届けていきたいです。単に家を売る営業ではなく、お店で生まれる自然な出会いを大切にしながら、「こんな暮らしがしたかった」と感じてもらえるファンを増やし、街と住まいを緩やかにつなぐパートナーとして挑戦し続けます。
田島 企画や開発をして終わりではなく、オープン後も現場と一体となって「街の価値を高め続ける取り組み」を仕掛けていきたいです。ハコモノをつくる以上の手触り感と手応えがLANDICにはあります。
対話を重ねる中で見えてきたのは、単なるリノベーションの枠を超えた「今ある価値を見出し、次代へ繋ぐ持続可能な暮らし」というL+ HIRAOの確固たる思想だった。
都市の佇まいに、そっと馴染む、彩りある生活拠点として。そして、日々の忙しさからふと解き放たれる、緑に包まれた憩いの場として――。
そこに存在する素朴な質感と豊かな植物たちが紡ぐ心地よさが、この街の未来を静かに、そして確かに潤していくことを願ってやまない。